MVDの発展と周知を目指して。Microvascular Decompression Surgery Preceptor Programの開催

こんにちは。コーポレートコミュニケーション部の森です。

突然ですが、微小血管減圧術(以下、MVD)という手術をご存じでしょうか。MVDは脳神経外科で行われる手術で、顔面痙攣や三叉神経痛を対象に、症状改善に対する根本的な治療法として実施されています。顔面痙攣や三叉神経痛は命に関わる病気ではないものの、その症状に苦しめられている患者さんは多くいらっしゃいます。当社ではそんな患者さんを救うMVDの周知発展をサポートすべく、製品開発に留まらない取り組みを進めています。今回はそんな取り組みの1つとして、水戸ブレインハートセンター、Integra Japan 株式会社と共同開催した「Microvascular Decompression Surgery Preceptor Program」についてお届けします。

目次

Microvascular Decompression Surgery Preceptor Programとは

Microvascular Decompression Surgery Preceptor Programは、MVDの知見を深めたい先生方を対象に、今回初めて開催しました。

講師はMVDのスペシャリストである水戸ブレインハートセンター 院長 畑山 徹先生が務められました。プログラムはMVD技術の発展と周知を目指し、手術見学やカンファレンス、ケーススタディ、ハンズオンなど実践的な内容を2日間に渡り実施しました。

ケーススタディ

まずは、畑山先生流“水戸式MVDの極意”と題した、MVDにおける7つのポイントが紹介されました。その中身は、細かな体位(手術時の患者さんの姿勢)や切開位置とその角度など非常に具体的で、医師ではない私にとってもわかりやすい内容でした。その後はケーススタディがおこなわれました。術前術後の様子を撮影した動画や等身大の模型を用いた実演、3Dの手術動画などを取り入れたその事例分析に、参加された先生方は聞き入られている様子でした。

3Dの手術動画を用いたMVD症例の解説

術後の患者さんの声

ケーススタディの中で、患者さんの声も紹介されました。術前は痙攣のために人を避けて引きこもりがちになってしまったり、食事もままならなかったり、とても辛い状況に置かれている患者さんが多いようでした。術後、症状が改善し「生まれ変わったみたい」と笑顔を見せる患者さんの映像がとても印象的で、QOL(生活の質)の改善に対して非常に意義のある治療であることがわかりました。

ハンズオン

プログラムでは、練習キットを用いた「MVDの練習」が行われました。キットは紙コップや割りばし、ティッシュ等の気軽に手に入れられる道具で構成されたものです。自宅等でも練習できるよう、実際の組み立てから紹介されました。

MVD手術において大切なのは、PTFE製綿を使って血管をうまくとめることです。そこで糸状にしたPTFE製綿の挿入の仕方、左手に持った吸引管の使い方がレクチャーされました。具体的な5つのステップが畑山先生の実演とともに紹介され、参加された先生方は熱心に取り組まれていました。

練習されている先生方の様子を畑山先生が見て回り、アドバイスされる場面も。また、先生方からも続々と質問が寄せられました。

ハンズオンの様子

MVDの周知、診療科間の連携強化

患者さんが症状を自覚したとき、原因として虫歯や疲れ目などを疑って、歯科や眼科へ訪れる方が多いようです。また、MVDの治療は他科にあまり知られていないため、脳神経外科にたどり着くまでの壁が厚く、なかなか患者さんが正しい治療にたどり着けない現状があります。

この状況を改善するために、畑山先生が行われている活動についての紹介がありました。MVD技術の発展だけでなく、MVDの周知、診療科間の連携強化にも注力しているその活動内容に、参加された先生からは「MVDの技術はもちろん、医療に対する考え方や患者さんとの接し方なども大変勉強になった」という感想をいただきました。

おわりに

顔面痙攣や三叉神経痛に悩まされる患者さんのように、症状に対する正しい受診先が知られていないために、なかなか適切な治療に至らず長年悩んでいらっしゃる人は多いのではないかと思います。当社は患者様、医療従事者の方のニーズに寄り添ったものづくりを行う医療機器メーカーとして、ものづくりだけでなく、技術の発展や周知等、早期の治療に結びつけるための啓発活動にも取り組んで参ります。

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